【パネル討論会】
2050年に向けて クリーンエネルギーの課題
パネリスト:藤嶋 昭 氏 / 日下部 聡 氏 / ACERC 光島教授・石原IAS教授・藪内教授・獨古教授
シンポジウム第二部となる後半では、ACERC パネリスト4名による最新の話題提供プレゼンテーションの後、「2050年に向けて クリーンエネルギーの課題 」と題したパネル討論会が実施されました。 冒頭、モデレーターを務めるACERCグリーン水素研究ラボ 跡部 真人教授が、基調講演Ⅰ(藤嶋昭氏)や基調講演Ⅱ(日下部聡氏)で提示された環境・エネルギー課題の論点を振り返り、 2050年に向けてエネルギー政策の大きな転換が求められていること、クリーンエネルギーとしての水素技術と蓄電池技術は当センターが進むべき方向性と密接に関わるテーマであることの2点を改めて指摘し、議論のポイントを再確認しました。
跡部モデレーター・渡邉アドバイザー(写真最左)と6名のパネリスト(壇上)
パネル討論会では、各パネリストによって提供された専門研究領域の最新トピックスを踏まえつつ、2050年に向けたクリーンエネルギー課題をめぐる多様な論点がモデレーターから問いかけられ、 活発なディスカッションが展開されました。
【パネル討論会で取り上げられた主な論点】
- ・電解水素コストや設備費から考えた場合に有力な再生可能エネルギーとはどのようなものか
- ・電解槽設計や触媒性能開発で最も重要な技術課題は何か
- ・再エネ電力グリッドやEV用バッテリーに求められる今後の蓄電池技術の要件
- ・リチウム硫黄電池電解槽の(固体化)研究方向性について
- ・モリブデン系酸化物を用いた水系電池の特性と特徴
- ・元素戦略の観点から見た今後の電解槽設計、触媒開発の課題
- ・再エネシステム余剰電力蓄積手段としての水素技術と蓄電池技術の優位性
- ・エネルギーCO2削減に向けた今後の取り組み方向性
- ・2050年に向けて当センター・横浜国立大学が果たすべき役割とは
モデレーター ACERCグリーン水素研究ラボ 跡部 真人 教授(YNU研究者総覧)
モデレーターを務めた跡部教授は、「水素技術と蓄電池技術は決して競い合う関係ではなく、共に高め合いながら、新しいエネルギーシステムを創り出してゆくことが必要だと結論づけられた」と総括し、パネル討論会を締めくくりました。