センター長挨拶

先進化学エネルギー研究センター長 光島 重徳
先進化学エネルギー研究センター長
光島 重徳

 この度、渡邉正義前センター長の後任として、「先進化学エネルギー研究センター」センター長を拝命しました。関係各位のご支援・ご協力を切にお願いする次第です。

 本学は、1949年の大学設置当時に電気化学科が創設され、その伝統は今でも脈々と受け継がれ、電池、燃料電池や電解などの研究が行われています。また、本学の先端研究を集結させた先端科学高等研究院では「水素エネルギー」に関する研究が活発に展開されてきました。2020年10月のセンター設置は、これら学内に分散する研究者のポテンシャルを一堂に会し、新たな化学エネルギーに関する学術の研究と新技術の社会実装を加速する研究拠点を目指しています。

 センターの設立目標にもあるとおり、21世紀を代表する問題に「エネルギー環境問題」があり、これまでのように大量の化石燃料を用いてエネルギーを得る方法は、資源的にも気候変動の問題からも持続可能ではないと認められるようになりました。ではどうしたらエネルギー環境的に持続可能なカーボンニュートラル社会を構築できるかを考えると、再生可能エネルギーを効率よく使う事の重要性がこれまでになく高まってきます。

 本センターでは、物質のもつエネルギー(化学エネルギー)を使いやすい電気エネルギーに効率的に変換したり、逆に電気エネルギーを用いて化学エネルギーに変換して貯えたり、化学エネルギーの担い手を運んだりという科学・技術の一層の発展を目指しています。その結果、再生可能エネルギーの効率的利用やカーボンニュートラル社会の実現に寄与したいと考えています。

 本センターは、学会、産業界、政府機関との連携のネットワークを構築しながら、新たな化学エネルギーに関する学術の研究と新技術の研究拠点として、研究成果の社会実装に貢献します。